土木施工管理とは、土木工事現場において工事全体を管理・監督する重要な役割を担う業務です。
土木施工管理技士は、ダム、橋、道路、港湾、トンネルなどの公共インフラ工事の進捗管理を行い、責任者に指示を出します。近年では、老朽化する構造物や自然災害への対応のため、需要が増加しています。
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- 土木施工管理18年
- 土木施工管理技士1級取得
- 多くの相談者が施工管理技師の転職に成功
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1.土木施工管理ってどうやってなるの?
結論から言ってしまうと、土木施工管理技士になるために必須の資格は特にありません。
しかし、年収や実績を積んで行くのであれば資格を取得することで実務に役立ち、キャリアアップにも有利になります。というか必然とそうならざるおえなくなるというのが実情です。
自分の場合は土木系の高校を卒業し、土木系の大学を先行しそこから新卒で土木施工管理技士を募集している会社に入社しました。そこから実務を学びコツコツ勉強して土木施工管理技師の2級を取得。
そこからまた、何年か実務をこなし土木施工管理技士1級を取得しました。そして現在に至ります。
なので最初は資格も実務経験も必要ありません。まずはやってみる。これだけです。
次に施工管理っていつも何してるの?っていう疑問にも答えていきたいと思います。
2.施工管理の日常業務
土木施工管理技士の日常的な仕事内容は多岐にわたり、以下のような業務を行います。
- 現場管理
- 工事の進捗状況の確認と管理
- 作業員への指示出しと監督
- 安全管理の徹底と指導
- 品質管理
- 設計図通りの施工確認
- 材料の検収と品質チェック
- 工事の品質基準の遵守確認
- 工程管理
- 工事スケジュールの作成と調整
- 天候による作業変更の対応
- 工期遵守のための進行管理
- コミュニケーション
- 関係業者との打ち合わせ
- 周辺住民への工事説明
- 発注者や監督官庁との折衝
- 書類作成
- 工事日報や進捗報告書の作成
- 各種申請書類の準備と提出
- 図面の修正や作成
- 原価管理
- 材料や機器の調達管理
- 工事費用の管理と最適化
- 問題解決
- 現場でのトラブル対応
- 工法の改善提案
- 環境への配慮
土木施工管理技士は、現場作業と事務作業の両方をこなす必要があり、工事の開始から完了まで総合的な管理を行います。天候の影響を受けやすく、スケジュール変更が多いため、柔軟な対応が求められます。また、工期を厳守しなければならないため、状況に応じて残業も発生します。
この仕事は、道路、橋、ダムなどの公共インフラ整備に直接関わるため、社会貢献度が高く、やりがいのある職業といえます。
3.土木施工管理技士の仕事の魅力は?
土木施工管理技士の仕事内容には、以下のような魅力があります。
- 高い社会貢献度
- 道路、橋、ダムなどの重要な公共インフラ整備に携わる
- 人々の生活基盤を支える建造物の建設や修繕に関与する
- 大きな達成感
- 大規模な公共工事を完成させる喜び
- 長期間にわたる工事を完遂した際の充実感
- 多様なコミュニケーション
- クライアント、作業員、地域住民など様々な人々との交流
- 信頼関係の構築と感謝される機会
- 成長の実感
- 任される仕事の増加による自己成長の実感
- マネジメント能力の向上
- 安全への貢献
- 作業員の安全を守る責任
- 完成した構造物を利用する人々の安全確保
- キャリアアップの機会
- 資格取得による給与アップや昇進の可能性
- 転職市場での高い需要
これらの魅力により、土木施工管理技士は責任は重いものの、やりがいのある職業として評価されています。
実際に、自分も現場に出ていると地域の方から「ありがとう」や「⚪︎⚪︎が出来ると助かるわぁ〜」など言われます。
4.土木施工管理技士の仕事で感じる達成感とは?
土木施工管理技士の仕事で感じる達成感は、以下のような場面で特に顕著です。
- プロジェクト完遂時
- 長期間にわたる工事を無事に完了させたときの充実感
- 納期までに工事を終わらせることができたときの安堵感
- 目に見える成果
- 大規模な公共工事を完成させたときの喜び
- 自分が携わった施設が多くの人に利用されるのを見たときの満足感
- 技術的課題の克服
- 困難な問題を解決し、工事を円滑に進められたときの達成感
- 予定の工期よりも早く終わらせ、予算も削減できたときの成就感
- 社会貢献の実感
- 地図に残るような規模の大きな現場を完成させたときの誇り
- 道路、橋、ダムなどの重要なインフラ整備に貢献できたという実感
- 人々からの評価
- クライアントや使用者から直接感謝の言葉を聞けたときの喜び
- 自分の努力が会社からの信頼や評価につながったときの満足感
これらの達成感は、土木施工管理技士の仕事が持つ社会的意義の大きさと、個人の成長を実感できる機会の多さを反映しています。この達成感が、厳しい仕事環境にもかかわらず、多くの技士が長年にわたってこの職業を続ける原動力となっています。
5.土木施工管理技士の必要な資格は?
土木施工管理技士になるために必須の資格は特にありませんが、以下の資格を取得することで実務に役立ち、キャリアアップにも有利になります。
- 技術士(建設部門)
- 測量士
- 建築積算士
- RCCM(シビルコンサルティングマネージャ)
- コンクリート技士・診断士
これらの資格は、土木施工管理技士として必要なスキルである測量、積算、地盤調査などの能力を証明するものです。
また、土木施工管理技士自体は国家資格であり、取得するためには以下の条件を満たす必要があります。
- 受験資格を満たすこと(学歴と実務経験年数による)
- 第一次検定(学科試験)に合格すること
- 第二次検定(実地試験)に合格すること
土木施工管理技士の資格は、主任技術者や監理技術者として現場を取りまとめる上で重要であり、コミュニケーション力やマネジメント力も求められます。
6.土木施工管理技士の資格取得方法は?
土木施工管理技士の資格を取得するには、以下の手順を踏む必要があります.
- 受験資格の確認
- 1級:19歳以上(試験実施年度末時点)
- 2級:17歳以上(試験実施年度末時点)
- 第一次検定の受験
- 「土木一般」「専門土木」「法規」「共通工学」「施工管理法」の科目が出題される
- 四肢択一のマークシート方式
- 合格基準は例年60%以上の正解
- 実務経験の積み重ね
- 第一次検定合格後、所定の実務経験を積む
- 1級:実務経験5年以上(特定実務経験1年以上を含む)
- 2級:実務経験3年以上
- 第二次検定の受験
- 全て記述式の試験
- 「経験記述」が必須問題
- 「土工」「コンクリート」「品質管理」「安全管理」「施工計画」「建設副産物」などから選択問題が出題
- 合格後の資格取得
- 第一次、第二次の両方に合格することで、土木施工管理技士の資格を取得
- 1級合格者は管理できる工事に制限がない
- 2級合格者は請け負える工事に制限がある2
なお、令和6年度から受験資格が改正され、第一次検定の受験に実務経験が不要になりました。これにより、若い方にも受験のチャンスが広がっています。実務経験が少ない方でもぜひチャレンジして欲しいと個人的には思っています。
7.土木施工管理技士に向いている人って?
まさにこの記事をここまで読んだくれているあなたです!!
冗談です。いくつか傾向があるのでこちらも参考にしてみてください。
土木施工管理技士の職種に向いている人は以下のような特徴を持つ人です。
- コミュニケーション能力が高い人
- 様々な立場の人とコミュニケーションを取ることが得意
- 現場関係者の間を取り持ち、うまくまとめられる
- リーダーシップがある人
- 人をうまくまとめることができる
- チームを率いていけるタイプ
- 計画性がある人
- 計画的に物事を進められる
- トラブルにも対応しつつ、期日通りに工事を終わらせられる
- 体力がある人
- 屋外での作業や厳しい気象条件下でも働ける体力がある
- 論理的思考ができる人
- 現場の条件や課題を論理的に分析し、効率的な工法を考えられる
- 多様な業務をこなせる人
- マルチタスクが得意
- 現場監督と事務作業の両方をこなせる
- 学習意欲が高い人
- 最新の知識を吸収し、スキルアップを目指せる
これらの特徴を持つ人は、土木施工管理技士として活躍しやすいでしょう。全部当てはまらなくても大丈夫です。
実際自分も全部は当てはまってません。それでもなんとか18年もやってきてますので。実際やってみてダメなら転職もアリだと思います。
施工管理が無理でも、現場で動いている方が向いていると言って作業員になる人もいます。また、機械に乗るのが好きだからと機械に乗るオペレーターに転職する人もいます。なので少しでも興味がある人はぜひこの業界にきてみてください。
不安だという人はコメントやお問合せで連絡頂ければ個別にお話しできることもありますのでお気軽にご連絡ください。
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